「死」とは何か①シェリー・ケーガン

 Audiobookの2冊目。ボリュームがあるのでまだ読んでいなかったが、通勤途中の自転車等で少しづつ聞いていく。

人はいつ死ぬのか。その問いに答えるために、人体の機能であるB機能と、人格の機能であるP機能を考える。B機能だけが生きている状態がいわゆる脳死であり、P機能だけが生きている状態が魂の状態である。

私の考えでは、B機能の喪失は生命としての機能不全であり、P機能の喪失は世界からの消滅である。人は必ずB機能を失うが、P機能は失われない場合がある。それは例えばアリストテレスであり、紫式部であり、手塚治虫であり、ジャニー喜多川である。その人の生命が機能を失っても、その人が考えたこと、つまり魂は世界によって維持される。

人が死ぬとき。それは生命としては心臓又は脳の停止のときであり、魂としては世界から忘れられたときであると考える。

 

「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 日本縮約版

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